火災発生中の建物のドアや窓をいきなり開けてはいけない
ここ最近、気密性の高い住宅が増加しています。このような住宅で火災が発生した場合、室内に酸素が供給されにくいため、室内の酸素濃度は低下していきます。その結果、炎は各所で自然と小さくなり、鎮火に近い状態になります。
そのような状態の部屋のドアや窓を不用意に開けると、急激に酸素が供給され、爆発的な炎を生じさせることがあります。ドアや窓が吹き飛び、生命の危機につながることがあります。
したがって、ドアや窓は大きく開けずに、隙間程度に、わずかに開き、室内に水や消火剤等を大量に吹きかけ、延焼を防いでからドアを開け、室内に侵入することが重要です。そして、室内に侵入した後は、周囲の状況を慎重に確認しながら進む必要があります。
消火活動って、ずっと続けていいわけではない!
消火活動が可能な状態は、炎が天井に到達するまでです。
炎が天井に到達してしまった場合には、直ちに避難をしてください。それ以上、消火活動を続けていては危険です。逃げ遅れ、生命の危機につながる可能性があります。
こういった状態になってしまった場合、本来であれば、消防隊員の方々にお任せするべきなのですが、震災時は、それができません。ですから、どうしようもない事態に陥ってしまいますよね……。
何故、消防隊員の方々にお任せできないのか、その理由は沢山あります。
震災時は電話が繋がらないことが多々ありますから、そういった時には、通報ができないという問題がありますが、運良く、通報できたとしても、消防隊員の方々は、道中、多くの人から助けを求められてしまい、それが故に、目的地に辿り着けないという問題に巻き込まれてしまうのです。また、意外かもしれませんが、消防署のシャッターが破損し、消防車が出動できないという事態までも起こりうるようなんです。それから、消防隊員の方々の人数が、致命的に足りません。
ですから、本来であれば、頼りになるはずの消防隊員の方々を頼ることができないんです。
私達は、どうすればいいのでしょうか?